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仙台市民会館と戦災復興記念館、老朽化で廃止へ 新音楽ホールに機能を集約

仙台市民会館。1973年開館で大ホール(1265席)、小ホール(500席)、展示室などを備える
戦災復興記念館。1981年開館で記念ホール(270席)、資料展示室、11の会議室がある

 仙台市が老朽化する市民会館と戦災復興記念館(ともに青葉区)を将来的に廃止する方針を固めたことが27日、分かった。市中心部に整備する音楽ホールの完成まで施設を維持し、その後は建て替えない。音楽ホールに機能を集約し、文化芸術の「創造発信拠点」とする方向性を打ち出す。
 市は音楽ホールの需要想定調査を踏まえ、市内12カ所にある既存ホールの機能や役割を整理し、文書をまとめた。市民会館、戦災復興記念館は旧耐震基準の建物で、音響や舞台の設備は利用者が求める水準と乖離(かいり)があると指摘。改修には多額の費用を要するため、費用対効果の面で長寿命化はすべきでないとした。
 市民会館は音や振動が漏れ、大小のホールが同時に利用できない点、「広瀬川の清流を守る条例」に基づく高さ規制があり、現在地で建て替えが困難な点などの課題も列挙した。
 戦災復興記念館が担う仙台空襲、戦災復興事業の記録の保存や展示機能の維持は別途、検討する。
 他のホールのうち、仙台サンプラザ(宮城野区)は老朽化対策が必要な時期と説明。宮城県が近隣の仙台医療センター跡地に整備を目指す新県民会館に触れ「需要の変動を見極めつつ、施設の在り方を検討する必要がある」と記した。
 青年文化センター(青葉区)は「創造発信拠点」、宮城野、若林、太白各区の文化センター、イズミティ21(泉区)は「地域文化推進拠点」として、維持する必要性を示した。
 市内のホール整備を巡っては市と県が、それぞれ2000席超の大規模施設を計画。市議会などから「二重行政」と批判が出た。郡和子市長は市議会9月定例会で「(音楽ホールを整備しても)供給過剰になることは考えにくい」と強調。既存ホールの将来見通しをまとめる方針を示した。


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2020年11月28日土曜日


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