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分身ロボ使い障害者が自宅から接客 デパートで宮城大など公開実験

遠隔地に住む障害者がロボットを使って商品をPRした実証実験
売り場に登場した分身ロボット。障害者がマイクを使って商品を説明した

 宮城大と伊豆沼農産(宮城県登米市)が2日、仙台市青葉区の仙台三越の店頭に置いたロボットを使い、重度障害者が自宅にいながら接客する実証実験を公開した。実験は6日まで7階ギフトセンターで行っている。
 ロボットは、オリィ研究所(東京)が開発した「OriHime(オリヒメ)」。高さ約20センチのロボットに搭載したカメラやマイクを通じ、東京、島根県在住の障害者6人が、1時間交代で伊豆沼農産の商品を客の求めに応じてPRした。
 脊髄性筋萎縮症で電動車いす生活を送る三好史子さん(26)は松江市の自宅から参加。ロボットの顔や手を操作し「さまざまな味を楽しみたいなら、ハム・ソーセージの詰め合わせをどうぞ」と伊豆沼農産の歳暮用品の魅力を伝えた。
 実験に先立ち、障害者6人は伊豆沼農産の製造現場をオンラインで見学して商品への理解を深めたほか、商品を事前に試食し接客に備えてきた。
 三好さんは「家にいながら仕事ができ、やりがいがある。機会があればまた参加したい」と話した。
 伊豆沼農産の伊藤秀雄社長は「物産展などに積極的に参加したいが、販売員を置く余裕がない。店頭に人がいなくても客に声を掛けられるのは魅力」と期待を込めた。
 実験を担当した宮城大の作田竜一教授(食産業政策)は、農業と福祉をつなぐ「農福連携」に力を入れてきた。「農産物の販売促進と重度障害者の就労という課題を情報通信技術(ICT)で同時に解決できる可能性がある」と話した。


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2020年12月02日水曜日


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