Sportsスポーツ

2019.03.21号掲載

89ers

仙台89ERS

3.11震災遺構
「荒浜小」を訪問

東日本大震災の発生から8年となった3月11日、仙台89ERSの桶谷大ヘッドコーチや選手、スタッフらの姿が若林区荒浜にあった。震災遺構「荒浜小」や慰霊碑が建つ深沼海岸など震災前は多くの人々の生活の場であった荒浜地区で、彼らはどのような思いを感じたのだろう。 
(取材・文/岡沼美樹恵)

▲荒浜地区の震災前の住宅模型を見つめる仙台89ERS選手ら


決意新たに
スポーツで地域に希望を


被害の大きさ学ぶ

この日、桶谷ヘッドコーチと選手らは若林区の荒浜地区を訪ねた。震災遺構として被災状況を伝える旧荒浜小校舎を見学し、8年前に起きたことを学んだ。


東日本大震災で荒浜小には4階建て校舎の2階まで津波が押し寄せ、児童や教職員、地域住民ら320人が屋上に避難し救助を待った。現在は津波による犠牲を二度と出さないために、一般公開されている。ベランダのひしゃげた鉄柵、1~2階の教室や廊下に残る泥が、津波の破壊力を生々しく伝える校舎内には、地震発生から避難者の救出までの経過を振り返る映像、在りし日の荒浜地区の生活や思い出を紹介する写真、ジオラマなどが展示されている。

▲荒浜地区の歴史や文化をまとめたパネルを見学する桶谷ヘッドコーチ


地震をあまり経験したことがない外国籍選手は爪痕の大きさに驚き、“あの日”を知る日本人選手たちは心を痛めた様子だった。案内役を務めたNPO法人「HOPE FOR project(ホープ フォー プロジェクト)」代表の高山智行さんは「住むことのできなくなったこのエリアに、いつでも住民の皆さんが帰って来られるようにと、2012年から毎年追悼イベントを荒浜小で開催しています。仙台89ERSの皆さんが、今日、この場所に思いを寄せてくださったことに感謝します」と謝辞を述べた。

▲選手たちに謝辞を述べる「HOPE FOR project」の高山代表(左)



▲黙とうする志村雄彦ゼネラルマネージャー(右から2人目)と選手たち

 

発生時刻に黙とう

選手らはかつて海水浴場として多くの人々に親しまれた深沼海岸に建つ慰霊碑へと向かった。地震発生時刻の14時46分、集まった人々とともに黙とう。慰霊碑の前で手を合わせ、犠牲者へ哀悼の意と復興への強い意志を胸に刻んだ。


震災を経験したクラブとして「助け合い、チームワークのスピリッツをバスケットボールで表現し、日本中、そして世界に発信する」ことを理念に掲げる仙台89ERS。スポーツを通じて、勇気や希望、感動を与えられるよう全力で闘うことを誓った。荒浜地区を訪れたことは、全選手、そして桶谷ヘッドコーチの心に新たに火を付けたに違いない。

 

 

 




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