Bar酔粋駅近

2018.01.25号掲載

酔粋駅近

「カウンターが魅力的な店を作りたいと思っていた」と菅野さん。奥行きに余裕を取ったカウンター席は、料理や酒が置かれても窮屈さがなく、ゆったりとくつろいで酒食を楽しめる


豊かな気分をお裾分け

[地下鉄南北線 勾当台公園駅]
魚・炭・酒 おはし二日町

年が改まっての「酔粋駅近」第1弾。松の内からいつもの相方と向かったのは「魚・炭・酒 おはし二日町」だ。地下鉄勾当台駅の北1出入口を上がって4分ほど歩き、国分町通りに面したビルを外階段から2階へ上がる。開店直後の時間、ガラス張りの入り口から見える店内に、客はまだいない。一番乗り、幸先いいかも。

店は新年初営業日とあって新春ならではの酒がそろっていた。相方は「運気アップを狙う」と金箔(きんぱく)入りの山形政宗を、こちらは新潟の地酒、朝日山の元旦しぼりを選び、めでたい日本酒で乾杯。まずは「特製ポテトサラダ」を注文した。

この一品、初めて注文した時は面食らった。ゆでジャガイモ、ベーコン、キュウリ、卵、マヨネーズなどがすり鉢に入り、すりこ木が添えてある。つまり客自らがつぶして混ぜて完成させる仕掛け。店主の菅野大輔さん(41)は「年配の男性も『めんどくせーな』なんて言いながら、うれしそうにつぶしてますよ」といたずらっぽく笑う。うん、飲んべえ的に嫌いじゃないよ、こういう遊び心。味も抜群とくればなおさら。「ふわとろ玉子焼き」はその名にたがわぬふわとろ感。ほんのり甘い玉子焼きを味わいながら酒をぐびっと飲めば、心がゆるりとほどける。ポテサラに玉子焼き、こうした居酒屋定番メニューがきちんとおいしい店には、外れがない。

店の場所は繁華街から少し離れている。「ちょっと外れた所にちょっといい店があると、そのかいわいに住む人の人生がすごく豊かになると思う。そういう店でありたい」と菅野さん。いいこと言うなあと感心していたら、隣席の若い夫婦がまさにご近所さんと分かった。

「満席のときもあるので今日はラッキーでした」とご主人。「何を食べてもおいしいんです」と奥さま。確かに食と酒の人生は豊かそう。そして仲良さそう。初々しい夫婦を横目に酒は2杯目に突入。近所ではないけれど、豊かな気分のお裾分けをいただいた。

文/佐藤陽子
写真/菅野利

メニューから

「おはしの枡(ます)盛り」980円

客の9割が注文するという看板メニュー。旬の刺し身が6~7種、枡からこぼれんばかりに盛り付けられている。文中の料理の他、狐崎漁港のカキを使ったカキフライに、ポテトフライ酒盗乗せを食べ2人で日本酒を2杯ずつ飲み、6878円。

魚・炭・酒 おはし二日町

  • 青葉区二日町3-31 Bonds&R 2階
    営/17 :00~24:00
    休/日曜
    ℡022-281-8041

仙台市地下鉄南北線 勾当台公園駅 最終電車
泉中央行 24:02(金曜24:14)
富 沢 行 23:56(金曜24:08)

※価格は商品(1点)の総額 (本体価格+消費税)

女性ライター2人が、仙台市地下鉄沿線を中心に、駅近くのすてきなお店を紹介する連載「酔粋駅近」。
毎月1回掲載予定です。

酔粋駅近