Bar酔粋駅近

2018.11.08号掲載

酔粋駅近

おっとりとした話し方が特徴の高橋さんだが、常連客にはたまにさらりと毒舌。お酒とともにそんな会話を楽しみにして来店するお一人さま客も多い

広がる 酒の輪「いいね!」

[地下鉄東西線 青葉通一番町駅]
ニホン酒とブドウ酒 マタタビ

大の日本酒党としてうれしいことに、日本酒をたしなむ若者が近ごろ増えてきたと感じる。その背景にはこうした店の存在もあるのかなと思っているのが、今回紹介する「ニホン酒とブドウ酒 マタタビ」。仙台市地下鉄東西線青葉通一番町駅の南1出入口から徒歩3分。猫のシルエットの看板が目印だ。
この夜は一番乗り。一升瓶が並ぶ冷蔵庫前の、じっくり酒が選べるプレミアムカウンター席に座れた。眺めているとウキウキしてくる。飲食業歴が長くバーで働いていたこともある店主の高橋裕矢さん(41)から、バックバーをイメージしたと聞き、なるほど、と納得。季節のお薦め酒の中から岩手の地酒「あづまみね」の秋純米を選んだ。「田園風景が目に浮かぶ素朴なお酒ですよ」。高橋さんの丁寧な説明に一段と酒がおいしく感じる。つまみは「ラム酒に漬けた干し柿バター」に「トリッパのトマト煮込み」。どちらも洋風ながら絶妙に日本酒が進む味付けだ。
店のオープンは昨年7月。高橋さんは「日本酒やワインに興味はあるが、何から飲んだらいいか分からない初心者の、入り口になる店を作りたい」とそれまで勤めていた店から独立。開業してからの宣伝、集客法がかなりユニーク。フェイスブック、インスタグラムなどのSNSやブログを駆使した情報拡散だけで、徐々に客が増えていったという。実はライターもブログとフェイスブックから知ったクチ。店主の思惑に乗せられた!? 「SNS利用で成功する店のモデルケースになりたい」とほほ笑む高橋さんに、イマドキだなあと感心しきり。
2杯目は白ワイン。「ヴィオニエというブドウを使っていて、白く小さい花のような香り、と表現されるワインです」。そう聞くとそんな気がするのは単純かもしれないが、それも酒の楽しさ。初心者を名乗るにはとうが立ってしまったけれど、酒飲みとしていつまでも新鮮な気持ちを忘れずにいようと、ほろ酔いの頭で誓った。

文/佐藤 陽子
写真/佐藤 英

メニューから

蔵王JapanX 肩ロースの自家製ハム(2枚)
580円

9日間かけて作るハムは、しっとりと軟らか。本文中の料理の他、チーズ盛り合わせ、厚切りハムのグリルを食べ、日本酒、ワインを飲んで7620円(カメラマンはノンアルコールビール)。日本酒は90㎖(540円)と150㎖(810円)から選べる。お通しは付かない。

ニホン酒とブドウ酒 マタタビ

  • 青葉区一番町2-6-17 内ヶ崎ビル地下1階
    営/17 :00~翌1:00
    休/不定休
    ℡022-797-7783

地下鉄東西線 青葉通一番町駅 最終電車
荒井行      24:04(金曜は24:09)
八木山動物公園行 23:54(金曜は24:13)

※価格は商品(1点)の総額 (本体価格+消費税)

女性ライター2人が、仙台市地下鉄沿線を中心に、駅近くのすてきなお店を紹介する連載「酔粋駅近」。
毎月1回掲載予定です。

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