Bar酔粋駅近

2019.02.14号掲載

酔粋駅近

仙台で店を開く際、母方の実家のある街ながら知り合いがなく、「人を結ぶ」と書いてえん(縁)と読ませる名にした。ビルの裏手に縁結びの野中神社があると知ったときは「縁だなと思った」。3年ほど前に改装後、若い人や女性客が一気に増えた

ときめく一品 出会い運ぶ

[地下鉄東西線 青葉通一番町駅]
和食 人結(えん)

少し春めくこの季節の料理にわくわくするのは東北人のさが? いつもの相方と向かったのは、地下鉄東西線青葉通一番町駅南1番出口から3分ほど、南町通にある「和食 人結」だ。オープンは2010年。東京・浅草生まれの親方の髙畑真光さん、女将の良子さん、弟の良宣さん家族が長年培った抜群のチームワークで迎えてくれる。
早速日本酒で乾杯。宮城のものをメインに40種ほどがそろい、飲み比べセットなど楽しみ方の提案もしてくれる。料理は白子の天ぷらを注文したら今日は焼いた方がお薦めとのこと。それでは、とニンジンソースと合わせていただくと、舌もほっぺも一緒にとろけてしまうようだった。
親方は18歳で人の勧めで勤め始めた高級寿司(すし)店で食材を見る目や扱いを身に付けた。割烹(かっぽう)などでも腕を磨き、25歳で独立。今年で20年になる。三陸の旬の食材を「タイミングを見極めて、家庭料理にはない味わいに」と、研ぎ澄ました和の技術を基本に洋のエッセンスも取り入れる。
「工夫した料理を『おいしかった、ありがとう』と言ってもらえることがうれしい」と親方。ホヤや白子が苦手な人にはひと手間加えて提供し、「嫌いだったものが好きになった」と言われることも多いというから料理人冥利(みょうり)に尽きる、とはこのことだろう。
横浜から「アンコウ鍋を目当てに来た」と話すご夫婦は、3年ほど前から桜や紅葉の時期に訪れ、ここで出合う旬の味を楽しみにしているという。「アットホームだし、一品一品ときめきがあるんだよね」と心底気に入っている様子。そんなお二人に「これ、おいしいよ」と薦められた宮城の酒はなじみのはずが、またひと味違って感じるから面白い。鍋もちゃっかりご相伴にあずかり、ほろ酔いが心地よい夜だった。

文/関口 幸希子
写真/佐藤 英

メニューから

おまかせ極上握り鮨(すし)
3000円(10貫プラスα)

これを目当てに来店する人もいる人気メニュー。この日はマグロ(トロ)、ヒラメ、ナメタガレイなど。シャリは大崎平野のササニシキ。あっさりとした後味の良い甘味がネタを引き立てる。希望を言えば量を調節してくれる。この日は他に、ハマグリとカブの煮びたし、焼き白子など。飲み物は日本酒、カメラマンはノンアルコールビール。会計は3人で1万5000円。

和食 人結(えん)

  • 青葉区一番町2-7-9 第7丸昌興業ビル1階
    営/17:30~23:30(LO23:00)
    休/水曜
    ℡022-265-8388

地下鉄南北線 勾当台公園駅 最終電車
八木山動物公園行 24:01(金曜は24:13)
荒井行      23:57(金曜は24:09)

※価格は商品(1点)の総額 (本体価格+消費税)

女性ライター2人が、仙台市地下鉄沿線を中心に、駅近くのすてきなお店を紹介する連載「酔粋駅近」。
毎月1回掲載予定です。

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