Bar酔粋駅近

2019.08.08号掲載

酔粋駅近

2017年3月のオープン。店主やスタッフが醸す、和やかな雰囲気が魅力だ。壱弐参横丁の店の中では広めで、外から店内が見えるのも「横丁ビギナー」にとって入りやすい

丁寧な仕事 納得の味に

[地下鉄東西線 青葉通一番町駅]
酒と魚 watabe

今回向かったのは、昭和の風情残る壱弐参(いろは)横丁。新旧の小さな店がひしめく雑多な雰囲気に心を躍らせながら、お目当ての「酒と魚 watabe」へ。ビストロ風の外観だが、刺し身や焼き魚など旬の魚介料理を楽しめる正統派の和食処だ。前にあった店の内装や設備を利用しているわけだが、そんなギャップも横丁らしい魅力に感じる。
カウンターでいつもの相方と日本酒で乾杯。「季節感を大事に」そろえる地酒は、宮城・東北が中心。60㍉㍑の少量から頼めるので、若い人も飲み比べを楽しむ人が多いそうだ。せっかくなので、笑顔の爽やかな店主の渡部賢さん(47)に最初の一杯を選んでもらった。山形の「三十六人衆」の夏酒で、すっきりした飲み口だ。あてには穴子の天ぷらや締めさばを注文。シンプルに丁寧に。そんな思いが伝わってくる料理に酒が進んだ。
常連の男性は「食通の知り合いを連れて来たら、親方の丁寧な仕事ぶりを見抜いて感心してね」とうれしそうに話す。分かるわぁ。なじみの店をそんなふうに褒められたら誇らしい気持ちになる。
「ホヤは鮮度が大切だから、ここは大丈夫」という会話が聞こえて、相方と振り向くと、若い女性が同席の男性に促され、人生初のホヤを食べたところだった。女性は「おいしい」と笑顔。東京から仕事で来たという2人に、大きな相づちで称賛を送った。
渡部さんは30歳から15年、父親が経営する店で板前の修業を積んだ。若い人に気軽に和食と酒を楽しんでもらおうと、2年半前に店を開いた。それまでこの横丁にほとんど来たことがなかったが、今は商店街の共同体のような関係を心地よく感じている。観光客にお薦めスポットを聞かれることが唯一の「戸惑い」とか。皆さん、お酒を飲みながら、それぞれのお薦めを渡部さんに教えてあげてください。
文/関口 幸希子
写真/貴田 則男

メニューから

がぜうに(1080円)

「身の入り方が良く、味が濃い」この時季お薦めの七ケ浜産のがぜうに。常連客にも、宮城の夏を味わいたい観光客にも人気だ。この日はおつまみ3種盛、締めさば、穴子の天ぷら、さつま揚げ、ポテトフライなど。飲み物は日本酒、焼酎、ビール。会計は2人で8760円。

酒と魚 watabe

  • 青葉区一番町2-3-30-27(壱弐参横丁内)
    ℡022-266-1108
    営/18:00~翌1:00
      ※日曜、祝日は24:00まで 
    休/火曜

地下鉄東西線 青葉通一番町駅 最終電車
荒井駅行     23:57(金曜は24:09)
八木山動物公園駅行24:01(金曜は24:13)

※価格は商品(1点)の総額 (本体価格+消費税)

女性ライター2人が、仙台市地下鉄沿線を中心に、駅近くのすてきなお店を紹介する連載「酔粋駅近」。
毎月1回掲載予定です。

酔粋駅近