Bar酔粋駅近

2019.10.31号掲載

酔粋駅近

以前の店ではアートや音楽イベントも開催していたが、今は食事がメイン。「腹が減ったら『あそこに行くべ!』と言われる店を目指す」と柏木さん夫妻。料理は定食セットにでき、食事だけでも立ち寄れる

集えば幸せお裾分け

[地下鉄南北線 五橋駅]
居酒屋平和(ピンフ)堂

信号待ちでふとキンモクセイの香りを嗅いだら、煮物の匂いまで飛び込んできて空腹を刺激された。少し足を速めて向かったのは「居酒屋平和堂」。仙台市地下鉄南北線五橋駅北1(または北3)出口から5分ほどのたまご色のビルの1階にある。
「平和(ピンフ)」といえばマージャンの基本的な役らしいが、「音の感じが気に入って名付けた」と店主の柏木洋平さん(39)。オープンは9年前だが昨秋、現在地に移転。天井一面の藍染めの和紙やのれんなどは、染色家でもある奥様の奈緒子さんが手掛けたそう。壁にラグビーのルールが張ってあった。試合のある日はテレビで店中盛り上がるそうだ。2人のセンスと人柄もにじみ出た店内は、茶の間のようで居心地がいい。
少し遅れて到着した相方と乾杯。「和牛のモツ煮込み」「がっこのクリームチーズ」をつついていると「刺し身も間違いないよ。工夫して食べさせてくれるのがいいんだ」と50代の常連男性客。秋田出身の洋平さんは、仙台で最初に修行した鮮魚店で目利きと扱いを学んだ。その後いくつか飲食店勤務を経て、自分の店を持った今も魚料理は得意メニュー。旬のものを丁寧に調理し価格を抑えて提供することを大事にしている。
30代常連客の元ラガーマンから「カツオのユッケ」を薦められ、日本酒と味わう。常連客らとお裾分けしあいながら、ラグビーや「恋ばな」に話が弾んだ。「何でもうまいし、店もご夫婦もおしゃれ。女性一人でもいやすい」と恋ばなの中心は30代の女性客。「行きつけを探してたどり着いた」とうれしそう。ともあれ、一日の終わりに何気ない会話とおいしいお酒で緩く過ごせる街場の店は幸せだ。メニューにあったら食べるべしと、ご常連お薦めの絶品カレーには出合えなかったが、充分満腹満足。次回、「トライ!」しよう。
文/関口 幸希子 
写真/佐藤 英

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アジのレアフライ(800円)

鮮度と大きさにこだわったアジをからりと揚げた人気の一品。サクサクの衣の中にレア感を残したアジのしっとりふわふわな食感を楽しめる。骨せんべいと具だくさんのタルタルソースが付く。1人の場合、半分サイズでの提供も可。この日は他にがっこのクリームチーズ、和牛のモツ煮込み、カツオのユッケ、だし巻き卵、アンチョビポテトなど。飲み物は日本酒、ビール、ノンアルコールビールなどで会計は3人で8760円。

居酒屋平和(ピンフ)堂

  • 若林区五橋3-6-21 第2五橋ビル103
    営/17:30~24:00 
    休/月曜
    ℡080-3327-5951

地下鉄南北線 五橋駅 最終電車
泉中央行  23:57(金曜は24:09)
富沢駅行  24:01(金曜は24:13)

※価格は商品(1点)の総額 (本体価格+消費税)

女性ライター2人が、仙台市地下鉄沿線を中心に、駅近くのすてきなお店を紹介する連載「酔粋駅近」。
毎月1回掲載予定です。

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