Bar酔粋駅近

2020.02.27号掲載

酔粋駅近

菊地さんは富谷市出身。山形のイタリアンで7年間シェフを務め、2018年秋に同店をオープン。アクセスは仙台市地下鉄南北線北四番丁駅南2出口から7分ほど

イタリア感じる創作和食

[地下鉄南北線 北四番丁駅]
上杉 國酒(こくしゅ) 酉(とり)とも

ふと回り道をしたら、暗い夜道に漏れる温かい光に誘われ、いい店にたどり着いた。「上杉 國酒 酉とも」だ。入り口に並んだ酒瓶に日本酒好きのサインを読み取った。
いつもの相方とカウンターで乾杯。お通しは、揚げ出し豆腐にあさりだしと生ノリのあんが掛かっている。「これは期待しちゃうね」と相方。お通しがおいしいと、がぜんメニューを見る目も真剣になる。
店主の菊地智生さん(36)は和食の板前を経て、イタリアンやスペイン料理の店でも経験を積んできた。居酒屋の定番、刺し身や焼き鳥にも、魚の種類やちょい足しの調味料に工夫とセンスがある。「たらきくのアヒージョ」「里芋の唐揚げアンチョビバター」など、「ならでは」の料理は避けて通れそうもない。
職場が近所という常連の50代男性は「単身赴任なので、住む町にこんな店があって良かった」とうれしそうに話す。こちらの里芋と、赤メバルの刺し身をお裾分けし合うと、ホールできびきび働く奥さんの幸恵さんが「カウンターの楽しみですね」とにこやかに声を掛けてくれた。
「この店の一番は、店主夫婦の人柄だよ」とは小上がり席で楽しそうに日本酒を酌み交わしていたご夫婦。この酒は珍しいよ、この料理がお薦めだと、熱い思いと料理をシェアしてくれる。
オープンして2年、隠れ家的な場所にあって「常連さんに支えられている」と菊地さん。「商売は笑売」と忙しくても会話を大事にするところも、人を引き付けているのだろう。店名は「酒」の部首で、「熟す」を表す「酉」に、自分の名の「とも」を合わせた。酒の友かと間違いそうになるが、さもありなん、だ。
デザートに頼んだイタリアのアイスケーキ「カッサータ」には熟成酒を温めて合わせてくれた。豊富なメニューのまだまだ気になる料理は、次回のお楽しみ。
文/関口 幸希子
写真/佐藤 英

メニューから

「痛風生うにめし」(1518円)

アメリケーヌソースとウニソースで炊いた、リゾット風のうに飯。生ウニやイクラの他、ノリのつくだ煮もアクセントに。「これは」と思ったウニが入荷したときだけ登場するメニューで、価格は季節や入荷状況によって少々変動する。この日は他に「穴子いそべ焼き」「里芋唐揚げアンチョビバター」「梅水晶」「バニラアイス」など。飲み物は日本酒。会計は2人で8481円。

上杉 國酒(こくしゅ) 酉(とり)とも

  • 青葉区上杉1-10-20 信夫ビル1階
    営/17:30~24:00
      (土曜22:00まで、LOは30分前)
    休/日曜
    ℡022-398-5962

地下鉄南北線 北四番丁駅 最終電車
泉中央行き 24:04(金曜24:16)
富沢行き  23:54(金曜24:06)

※価格は商品(1点)の総額 (本体価格+消費税)

女性ライター2人が、仙台市地下鉄沿線を中心に、駅近くのすてきなお店を紹介する連載「酔粋駅近」。
毎月1回掲載予定です。

酔粋駅近