Feature特集

2019.07.25号掲載

仙台七夕まつり

もうすぐ仙台七夕まつり。みやびな七夕飾りを目当てに仙台市中心部に足を踏み入れるとアーケード街は人の波。日中に祭りの熱気を感じながら歩くのもいいけど、涼しい朝や夜の“穴場時間”を歩くのも一興なのです。令和最初の七夕は、時間を変えて何度も楽しみませんか。(宇)


午前2時から
取り付け作業

 
例年、七夕飾りを掲げる青竹が市中心部の商店街にお目見えするのは本番2日前の8月4日。午前9~9時半頃は、青竹が業者から各店舗に引き渡される「竹配り」が各商店街で見られる(クリスロード商店街は5日)。

青葉区の一番町四丁目商店街にある文具店「キクチ」の菊地和男社長は「青竹は笹(ササ)がたくさん付いたまま配布されるので、私たちがその場で加工し、飾りをつるす滑車を取り付けます。笹をどれだけ残すかは腕の見せどころ。七夕飾りの見栄えに影響しますから」と説明する。

制作から取り付け、取り外しまでは商店街の店主やスタッフらが手作業で行う。その様子は誰でも見学OK。この時期ならまだ混雑知らずだ。

七夕飾りの制作会社「鳴海屋紙商事」では一部商店の飾りの取り付け、取り外し作業も請け負っている。まつり初日は社員やアルバイト約25人が手分けし、午前2時に取り付けをスタート。午前9時までに作業を完了する。同社の鳴海幸一郎部長は「国分町帰りのほろ酔いの方、早朝に散歩中の方が足を止めてくれます。午前6時ごろにはカメラを構えた報道関係者が集まり、午前8時をすぎると観光客が増えますね」と話す。

菊地社長は早朝観賞の魅力をこう語る。「人が少ないから立ち止まって撮影しやすい。真下からのアングルも狙いやすいですよ。自然光が降り注ぐ早朝は、和紙の美しい質感もよく分かります」。朝の雰囲気を感じたいなら、午前10時前までが良いという。



美しくしなる
青竹の存在感

 
営業終了の店舗が出始める午後9時ごろには観光客が減少し、歩きやすくなる。夜の七夕飾りも見どころだ。特にアーケード中央が吹き抜けの一番町四丁目商店街は、日中と雰囲気が一変。菊地社長は「街路灯の柔らかい光と七夕飾りが相まって風情があります。金銀の折り紙は光が反射して輝き、暗くなって飾りの色が沈むので青竹の存在感も増します。空に向かって伸びる姿や、美しいしなりにも注目して」と呼び掛ける。

午後10時から翌朝7時ごろまでは「七夕さんのお休み時間」(鳴海部長)。七夕飾りは袋で包んだり、商店街の脇にカーテンのようにくくりつけたりする。「袋に入った飾りは『お蚕さん』みたいですよね。日中の七夕飾りは光や風で躍動的になる『動』に対し、朝や夜は凛(りん)とした『静』のたたずまいです」と鳴海部長。昼とは対照的な光景も新たな発見だ。

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