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2018.04.12号掲載

みんなで守ろう

絶滅危惧種のメダカ

かつては小川や田んぼの水路などで見掛けることができた野生のメダカ。現在は絶滅危惧種とされており、仙台市沿岸部のメダカは東日本大震災の津波で姿を消してしまいました。メダカを守る活動に取り組んでいる遠藤環境農園の遠藤源一郎さんと宮城教育大の棟方有宗さんの話を聞こうと、仙台市若林図書館で催された親子向けの講演会に参加しました。

遠藤さんはセルコホーム ズーパラダイス八木山(八木山動物公園)の元園長。震災後、八木山動物公園でメダカの復活プロジェクトに関わっていました。現在は津波被害から復旧した故郷、宮城野区岡田の水田にメダカを放し、農薬や化学肥料を使わない「メダカ米」を作っています。

遠藤さんは「雑草や虫を食べてくれるわけではないのですが」と笑いつつ、「水田にメダカがいるということは水がきれいだという証拠。何より田んぼで泳ぐメダカを見ると元気がもらえます」と話します。

仙台特有のメダカ
里親制度で繁殖


遠藤さんの水田のメダカは、宮城教育大准教授(魚類学)の棟方さんが震災前、研究のために若林区井土で採取したもの。

「日本にはキタノメダカとミナミメダカの2種類がおり、仙台のメダカはミナミメダカの北限。しかも他の地域のミナミメダカとは特徴が異なることが分かっています」と棟方さん。他の地域由来のメダカを放流するのではなく、仙台特有のメダカを守っていくことが重要だと主張します。

井土のメダカを守る活動は、遠藤さんと棟方さんを中心に広がりを見せています。

宮城教育大は八木山動物公園と協力して繁殖や展示を行っている他、個人や学校、企業などが飼育・繁殖して生息地に戻す「メダカ里親プロジェクト」を実施。宮城野区岡田では、遠藤さんをはじめ地域の方々がメダカのビオトープ兼水田を整備する計画を進めています。里親プロジェクトで増やしたメダカを放流し、里親と田植えや稲刈りをしながら、長い時間をかけてメダカの保全を目指す予定です。

棟方さんは「自然環境や生態系の復元も、震災復興の一つだと考えています」と言います。皆さんも仙台のメダカの「これから」について考えてみませんか。

里親は毎年募集しているので、興味がある人は八木山動物公園のウェブサイトで確認してみて。



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