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2018.10.25号掲載

秋に始める
子どものスギ花粉対策

舌下免疫療法ってどんなもの?

「国民病」ともいわれるアレルギー。中でもスギ花粉症は患者の低年齢化が進んでいるとされ、子どもの症状が気になる方も多いのでは。最近、花粉を体に取り入れ、体質改善を目指す治療が注目されています。アレルギー治療に詳しい宮城県立こども病院の三浦克志先生に、治療の進め方や注意点を聞きました。

体質の改善図る

スギ花粉症は、スギの花粉が原因(アレルゲン)となり、くしゃみや鼻水、目のかゆみなどのアレルギー症状を引き起こすものです。治療法としては、目薬や点鼻薬などを使って症状を和らげる他に、根本的な体質の改善を図る「免疫療法」があります。

免疫療法は、アレルゲンを少しずつ、長い期間にわたって体に取り込むことで過剰な免疫反応を段階的に抑えようというもの。

目薬などを使う対症療法と異なる根治療法です。治療には何年もかかりますが、アレルギーを治したり、薬の使用をやめても数十年の単位で症状を抑えたりする効果が期待できます。

以前は注射による方法だけでしたが、2014年に液状の薬を口に含む「舌下免疫療法」に健康保険が効くようになりました。

この薬は12歳以上にしか使えませんでしたが、今年6月に年齢制限のない錠剤タイプの薬「シダキュア」が発売され、治療を始める患者さんが増えています。


症状が年々軽減

治療は、少量の花粉を含んだ薬を少なくとも3年以上、毎日使い続けます。ごくまれにショック症状などの重い副作用が起こることがあるため、最初に薬を使う時は病院で、翌日からは自宅で行います。

他の副作用として、使い始めのころに口の中のかゆみなど違和感を覚えることがあるようです。その場合、抗ヒスタミン薬などの薬を使います。

こども病院では、液状タイプ、錠剤タイプ合わせて20人ほどの患者さんに舌下免疫療法を行ってきました。液状タイプの薬を数年飲み続けている患者の多くは年々症状が軽くなる傾向にあり、治療後初めての花粉シーズンにまったく症状が出なかった人もいました。

毎日継続が重要

子どもの方が大人に対してより効果が出やすいと考えていますが、薬を舌の下に置いて1分間待つ、前後2時間は運動しないなど制約もあり、毎日続けられるかどうかが重要になります。小学生ぐらいになれば多くの子どもが取り組めるのではないでしょうか。

治療は花粉が飛んでいない時期に始めます。効果が表れるのは3カ月後から。東北の飛散開始シーズンは毎年2月ごろですので、11月中に始めることができれば良いですね。

舌下免疫療法はスギ花粉症の他、ダニによるアレルギー性鼻炎に対しても行われており、保険が使えます。

免疫療法を受けられるのは専門の医師がいる病院です。まずは近くの耳鼻科、小児科、アレルギー科などに相談してみてください。



子どもの写真大集合!

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