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2019.02.28号掲載

視力0.3未満の小学生
40年前の3倍強

増える子どもの近視

近視になる子どもが増え続けています。文部科学省の2018年度学校保健統計調査(速報値)によると、小学生の3人に1人が裸眼視力1.0未満。0.3未満の子の割合は9.28%と、40年ほど前の3倍強になっています。親はどんな点に気を付ければいいのか。専門家に聞きました。

進む低年齢化

小児診療に力を入れる仙台医療センター眼科部長の野呂充さんによると「眼鏡を掛ける子が増えるのは、昔は中学生ぐらいからでしたが、最近は小学3年生ぐらいで掛け始めるようになり、低年齢化が進んでいます」と言います。

原因として、野呂さんはパソコンやゲーム機、スマートフォンなど「デジタル機器の影響」を指摘します。診察時に聞き取りすると、毎日1時間以上、ゲーム機やパソコンなどを使っている子が多いそうです。

眼球が伸びる

目は近くを見続けると、毛様体という筋肉が緊張し、レンズの役目をする水晶体が厚くなります。近視は、眼球の奥行きが伸びて網膜より手前に焦点の位置がずれるため、物がぼやけて見える状態(上図参照)。目薬などで筋肉の緊張が解けるなら一時的な仮性近視ですが、近視になると固定して元に戻らなくなります。

視力低下を防ぐには、目を酷使するゲーム機やパソコンの使用、テレビを見る時間を減らすことが大切です。しかし、今は塾や学校でもパソコンやタブレット端末が使われ、トータルに時間を管理するのは簡単ではありません。

野呂さんが使用上の注意点をアドバイスしてくれました(下図参照)。「親の目が届くリビングでのみ、時間を決めてゲーム機で遊ぶ、テレビを見る―など、家族全員でルールを決めて、みんなでそれを守るよう心掛けてください」
早めに眼科受診

小学1、2年ぐらいだと、学校で先生が黒板に書く文字も大きく、子どもは自分の視力が下がっていることに気付きにくいそうです。就学時健診や学校の視力検査で通知が届いたら、早めに眼科で正確に診断してもらいましょう。家でテレビを見ている時、画面に近づき、注意しても繰り返す場合も同様です。

初めて眼鏡を作る時は、必ず眼科で検査を受けて処方してもらうこと。眼鏡を掛ける目安は、5、6年生なら両目で0・7、低学年は0・3ぐらいだそうですが、野呂さんは「視力だけでなく、本人が生活の中で不自由さを感じているかどうかがポイントです」と話しています。

コンタクトレンズは中学生ぐらいになって、自分自身で適切に扱えるようになってから使用するようアドバイスしています。 

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