Yamagata旬観やまがた

2019.03.28号掲載

雪解けが進み、山形にも遅い春がやってくる。世界に誇る地元のものづくりに触れられる「メイド・イン・ヤマガタとの出会い」、農園で新鮮な野菜や果物の収穫体験ができる「やまがた満喫! 収穫日和」など、地元の食や文化を体感できるイベントがめじろ押しだ。さぁ、今度の休みは山形へ行こう。

現代風のデザインが特徴の「ハイル」シリーズ
ツルヤ商店の「籐ハンガー」

優しい風合い魅力
憧れの生活用品

ツルヤ商店

使い込むほどにつやが増し、あめ色に変化する籐(とう)製品。丈夫で弾力性があり、優しい風合いの籠は、憧れの生活用品だ。

山形市のツルヤ商店は「自社製造の国産」にこだわる籐工芸品の老舗。1907(明治40)年の創業以来、技術を磨き、デザイン力を高めて、安価な外国製品が多く流通するなかでも消費者に選ばれ続けてきた。

しなやかで強い籐の特徴を最大限に生かし、日常の道具に仕上げた「籐源郷」シリーズでは、スツールや起立補助用スタンドが人気だ。

「ハイル」シリーズは、少人数家族でも使いやすい小ぶりな籠。和室にも洋室にもなじむ現代風のデザインで、タオルや小物、子どものおもちゃ入れにも重宝する。籐と金属を融合させた斬新でモダンな「ami(アミ)」シリーズは、若い世代を中心に好評だ。工房ではさまざまなラタン材や、「曲げ」「編み」「巻き」の高度な技術を見学できる。

所/山形市宮町5-2-27
見学/月~金曜 9:00~16:00
   ※所要時間は約30分。1週間前までに要予約
受け入れ人数/約15名まで
申込・問/℡023-632-4408


木の葉皿(特大)とカップ、スプーン
くだものうつわの「スクエア皿」

役目終えた木が
職人の手で再生

くだものうつわ

フルーツ王国・山形には、サクランボ、ラ・フランス、リンゴ、柿、クルミ、スモモなどさまざまな果樹がある。「くだものうつわ」は、長年たくさんの果物を実らせ役目を終えた木が、職人の技によって美しく生まれ変わった器だ。

果樹は曲がっていたり細かったりして、器を切り出すことはできないそう。そこで3センチ角ほどの角材にし、丁寧に貼り合わせる「寄せ木」の技法を使う。色味の異なる木材が組み合わさり、なんとも優しい雰囲気を醸し出す。全てが、表情の異なる一点物だ。食器用のウレタン塗料を塗り重ねるので、ソースや油の多い料理にも使える。

店舗に隣接する工房では、作業の様子を見学することができる。


所/上山市金瓶字水上6-2
見学/正月三が日以外は無休
   ※所要時間は約30分。1週間前までに要予約
受け入れ人数/15名まで
申込・問/℡023-672-5861


玉谷製麺所
桜や雪の結晶をかたどったパスタ

山形のイメージ
パスタに変身

玉谷製麺所

発想のユニークさと、目を引くおしゃれなパッケージで、山形土産として人気上昇中の「雪結晶パスタ」。

月山の万年雪をイメージした結晶の形は、かわいいだけでなくソースがよくからむというメリットも。地元のブランド米「つや姫」の発芽米を配合し、低温乾燥でじっくり仕上げたもちもちっとした食感が魅力だ。

製造するのは、創業70年の玉谷製麺所。月山に源を発する清らかな水と、長年培った技術を生かし、独自の製法を開発した。パスタシリーズはサクラ、ローズ、もみじなど、色も形もバラエティー豊かなので、セットで贈ると喜ばれそう。


工場直売店「つぉろの舗」では毎日出来たての生麺・乾麺を購入できる。そばを使ったお菓子など珍しい商品も多いので、じっくり見て回ろう。

所/西川町睦合甲242
見学/10:00~15:00(火・日曜休み)
   ※所要時間は10~20分。1週間前までに要予約
受け入れ人数/団体最大10名まで
申込・問/フリーダイヤル 0120-77-5308


貴重な山菜の王様
たっぷりゲット

村山・矢作農園

ハウスの中で収穫体験

「山菜の王様」といわれ人気の高いタラの芽。豊かな香りとほのかな苦み、ほっくりとした食感が魅力で、定番の天ぷらの他、おひたしや炒め物にしてもおいしい。

えぐみが少なく食べやすいハウス栽培のタラの芽

旬の時期が短く、貴重な食材であるタラの芽をたっぷり手に入れられるのが、村山市の矢作農園の収穫体験だ。春らしい香りでいっぱいのハウスに入り、はさみを使って好きなタラの芽を約20本収穫できる。付け根に近いほうがより風味が強いので、根元から刈り取るのがこつだそう。

ハウス栽培のタラの芽は、自生するものよりえぐみが少なく、食べやすいのが特徴。持ち帰って、家族で春の味を堪能しよう。鮮度が落ちやすいので、おいしいうちに召し上がれ。

体験後は、地元名物のそばランチはいかが。山々の残雪を眺めながら最上川沿いのドライブもお薦めだ。

■春先取り!タラの芽収穫
 実施日/4月6日㈯~14日㈰の土・日曜※3日前までに要予約
 集合場所/矢作農園(11:00集合)
      村山市富並4686-1
 料金/800円(2名から受付)


名水のたまもの
香りの良さ格別

東根・大富農産

体験終了後、ワサビを1株持ち帰りできる
香りの良さを体感しよう

東根市大富地区は、どこを掘っても清らかな地下水が湧くといわれ、環境省の名水百選に選定された小見川も流れる。大富農産は、この豊かな水資源を利用してワサビを栽培。本ワサビとして評価の高い「真妻(まづま)」「正緑(まさみどり)」などの品種を無農薬で育てている。

体験では、根・葉・茎が一体となっている「株わさび」を1株収穫できる。すりおろして薬味に使うのは根の部分。刺し身につける他、納豆や煮物、酢の物、焼き肉など、さまざまな料理と相性がいいので試してみよう。茎や葉も、根に負けない香りを持つ。さっとゆでたり漬物にしたりして活用を。市販のチューブわさびとは格段に違う香りの良さを味わってみては。

近くには、さくらんぼ東根温泉や天童温泉など気軽に立ち寄れる名湯が点在する。体を動かしたら、帰りは温かいお湯でリラックスしよう。

■山形・東根の本わさび掘り体験
 実施日/4月2日㈫~6月30日㈰
     ※月・土曜は除く。前日までに要予約
     (10名以上の団体は7日前までに要予約)
 集合場所/大富農産(11:00集合)
      東根市羽入字向野1088
 料金/1500円(2名から受付)


うま味濃く好評
すくすくと育て

尾花沢・虹の牧場

根元まで甘く、うま味が濃いと評判

銀山温泉の入り口に当たる尾花沢市上柳渡戸地域は、アスパラガスの産地として急成長。生産者も年々増加し、そのおいしさから「銀山あすぱら」として認知度もアップしている。昼夜の寒暖差が大きい気候と徹底した水管理のもと、名産・尾花沢牛がもたらす有機肥料ですくすくと育ったアスパラは、柔らかくて根元まで甘く、うま味が濃いと評判だ。

春から初夏が旬のアスパラ


「虹の農場」の体験では約1キロのアスパラを収穫し、持ち帰ることができる。収穫しながら生産者との交流も楽しみの一つ。おいしいアスパラの見分け方や、農家ならではのとっておき調理法、保存法が聞けるかも。

体験後は、大正ロマンの情緒豊かな銀山温泉へ。写真映えするノスタルジックな街並みを歩き、足湯や立ち寄り湯でほっこりしよう。温泉街から自然豊かな散策道も整備されているので、ゆっくり過ごしてみては。

■銀山あすぱら収穫
 実施日/5月20日㈪~31日㈮ ※2日前までに要予約
 集合場所/虹の牧場(10:30集合)
      尾花沢市上柳渡戸723
 料金/2200円(2名から受付)


雪の下で成長
抜群の甘味とこく

大石田町    
新作物開発研究会

栄養豊富で、疲労回復や美容にも役立つとされる自然薯(じねんじょ)。豪雪で知られる大石田町は、風土を生かした「雪国育ちの自然薯」が名物だ。

雪の下から掘り出された見事な自然薯


2メートルを超える積雪の下には、牛糞(ふん)たい肥などで地力を蓄えた畑。この土の中で、低温かつ高湿度に保たれじっくり熟成した自然薯は、抜群の甘味とこくが特長。すりおろすと箸で全体が持ち上げられるほど、粘りも強い。とろろや千切りなど生で食べる他、揚げたり焼いたりしてもおいしい。皮をむかず、たわしでこすり洗いしてそのまま使うと風味が生きる。

強い粘り、抜群の甘味とこくが特徴


大石田町新作物開発研究会では、雪の残る春に「雪中自然薯堀り体験」を実施。雪と土をかき分け、自分の手で大きく育った自然薯を収穫し、丸ごと1本を持ち帰る。

体験後は、最上川を一望できる「大石田温泉あったまりランド深掘」で体をほぐしては。

■雪国育ちの自然薯収穫体験
 実施日/4月6日㈯~21日㈰の土・日曜 ※2日前までに要予約
 集合場所/㈲明電(10:00集合)
      大石田町横山99-1
 料金/1本2400円(自然薯1本につき4名まで体験可能)