Yamagata旬観やまがた

2019.06.20号掲載


青空を背景に鮮やかな黄色の花を咲かせる紅花

愛らしく咲く紅花

山形県の花として愛される紅花。昨年5月に「山寺が支えた紅花文化」として、日本遺産に認定された。7月に入ると、産地では濃い黄色の花が一面に咲き誇る美しい風景が楽しめる。

山形で紅花栽培が盛んになったのは15世紀の半ば。気候に恵まれた最上川流域は、江戸時代初期には質・量ともに日本一の産地として知られた。摘み取った紅花は、高度な技術で色素を抽出、加工され、最上川から日本海を北前船で渡って上方へ運ばれた。高貴であでやかな紅の色は都で大いにもてはやされ、紅花交易は地元に富と上方文化をもたらした。

近年は、天然染料ならではの美しさに加え、その特性から化粧品や食品、雑貨への活用も注目されている。7月上旬から中旬にかけて、山形市や天童市、中山町、河北町、白鷹町で開かれる「紅花まつり」でその魅力を堪能しよう。

また、6月29日㈯の11時から、仙台市一番町四丁目商店街(仙台三越前)で、紅花まつりのPRイベントを開催。紅花のプレゼントや地域の物産を販売する産直市、やまがた舞子による踊りの披露など、多彩な催しで紅花をPRする。

一番町四丁目商店街でのイベントや、今回紙面で紹介している紅花まつりの会場を巡るスタンプラリーも行う。スタンプの台紙は、紅花の情報が掲載されているガイドブック「紅花MAP」についており、6月29日の仙台のイベント会場や、宮城県内の一部の道の駅や高速道路のSA・PA、仙台圏にある山形銀行、荘内銀行、きらやか銀行の各支店で入手できる。MAPを片手にまつりの会場を巡ってみよう。


「紅山水」が提供する「紅ご膳」
紅花を使ったミニブーケ作りが体験できる
企画展示会場の紅の蔵。
あでやかな紅花が敷地内を彩る

 

残雪と木々の緑、色とりどりの花が美しい初夏の山形。特産のサクランボが旬を迎える季節だが、お楽しみはそれだけじゃない。食文化や自然、歴史など、地域の魅力を満喫できるイベントが盛りだくさんだ。さぁ、次の休日はおいしくて楽しい山形に出掛けよう。

産地ならでは
多彩なメニュー

食で楽しむ紅花


山形では古くからなじみの食材でもあった紅花。鮮やかな花弁の色や、古来女性の体調を整える漢方として利用された薬効を生かし、さまざまな料理に用いられてきた。最近では、抗酸化作用や生活習慣病予防に関する研究が進み、「美容と健康にいい」と注目が集まっている。食材としての活用もバラエティー豊かになってきた。

普段お目にかかれない、産地ならではの紅花料理を、和・洋・中・スイーツと多彩に味わえるのが、「食で楽しむ紅花」だ。期間中、キャンペーン参加施設で、紅花にちなんだ特別メニューを味わえる。

山形まるごと館紅の蔵の「紅山水」では食用の紅花乱花を使った天丼をメインにした「紅ご膳」(1410円)を、「Café&Dining990」ではサフランの代わりに紅花乱花を使用した「紅花と庄内浜鮮魚のブイヤベース」(サラダ・スープ・パン・ドリンク付き、1890円)を提供。おいしいだけでなく、目にも楽しく、体も喜ぶ紅花グルメの食べ歩きを楽しんでみては。


紅花商人の暮らし
今に伝える展示

紅花展

濃い黄色の花弁から、ほんのわずかに抽出されるあでやかな紅の色素。貴重な一滴一滴を大切に、伝統の技で染め上げる紅花染めは、独特の優しい風合いが特長だ。キャンペーン期間中の7月10日㈬に開かれる紅花関連イベントでは、生花の紅花を使ったミニブーケ作りが体験できる。

「紅の蔵・街なか情報館」では、企画展示「紅花展」を開催。紅花商人の長谷川家に伝わる「紅花図屏風」や、当時の商売道具、紅花を使用した玉虫色の口紅や染め物、日本遺産「山寺が支えた紅花文化」紹介パネルを展示する。入場無料。かわいらしい紅花グッズを販売するショップも併設する。


■企画展示「紅花展」
 日時/7月21日㈰までの10:00~18:00
 会場・問/紅の蔵・街なか情報館(山形市十日町2-1-8)
      ℡023-679-5101


■食で楽しむ紅花
 期間/7月21日㈰まで
 会場/山形市内のキャンペーン参加施設
 問/山形国際ホテル ℡023-633-1313

白鷹町の紅花畑
イベントでは紅花染めなどを体験できる

 

国内生産量のうち約6割のシェアを誇る紅花生産量日本一の白鷹町。「日本の紅(あか)をつくる町」をキャッチフレーズに、今年も多彩なイベントを開催する。


グルメや体験など
さまざまな催し

白鷹紅花まつり

夏の訪れとともに白鷹町では紅花が咲き誇り、紅花摘みや紅餅づくりが行われる。

白鷹の紅花文化を多彩に楽しめる「第25回白鷹紅花まつり」が、7月13日㈯・14日㈰に滝野交流館などを会場に開催される。

まつり会場では、本紅点(さ)し、紅花染め、紅花ハンドクリーム作り、ハーバリウム作りなど、紅花にちなんだ体験が盛りだくさん。また、紅花娘の写真撮影会や地元に伝わる獅子舞や舞踊披露、餅つきイベントなど、多彩な催しが行われ会場を盛り上げる。

紅花娘の写真撮影会も実施


山峡(やまかい)紅の里会場では、日本農業遺産認定を記念して、「紅花生産“匠(たくみ)”写真展」や貴重な紅花先染め振り袖の展示も行われる。

また、各会場の売店では、地元の特産品や銘菓などが販売されるほか、メイン会場の滝野交流館では地元のそば打ち名人による手打ちそばも味わえる。

■町誕生65周年記念
 第25回白鷹紅花まつり
 日時/7月13日㈯ 10:00~16:00
      14日㈰ 10:00~15:30
 会場/滝野交流館・萩野大日堂・十王八卦地区・山峡紅の里ほか
 問/白鷹町観光協会 ℡0238-86-0086


紅花をふんだんに使った「紅ランチ」

白鷹産の紅花使用
紅ランチに舌鼓

紅花colors

夏至から11日目が「雑節」の一つ「半夏生」。この日を待ちわびたように紅花畑にぽつりと一輪の花が咲く様子を、山形では「半夏ひとつ咲き」と呼んでいる。今年は7月2日㈫が「半夏生」に当たり、この日から本格的な紅花の季節がスタートする。

白鷹町では、「紅花いろいろ 紅(あか)もいろいろ お花もいろいろ」をテーマにしたイベント「紅花colors」が7月2日~28日㈰に開催される。

イベント期間中、フラワー長井線の荒砥駅資料館では、紅花栽培などを分かりやすく伝える絵本「べにばなふしぎ」の原画展を開催。親しみやすい絵と分かりやすい文章で紅花の貴重さを伝える作品に、この機会に触れてみては。

紅花栽培を解説する絵本
「べにばなふしぎ」


また、半夏生の7月2日には、紅花をふんだんに使った「紅ランチ」発表会と、地元出身ソプラノ歌手による「“花々”ふるさとコンサート」が開催される。12日㈮には、パレス松風を会場に、白鷹の食材にこだわったイタリアンディナー「シラタカレッドディナー」とハワイ仕込みのウクレレ&ボーカルを楽しめる「“花々”ライブ」が開催される(要予約)。

「紅ランチ」は7月末までの期間限定で「パレス松風」で提供(要予約)。「シラタカレッドディナー」は7月12日のみの提供なので予約はお早めに。

■紅花colors
 日時/7月2日㈫~28日㈰
 会場/荒砥駅資料館、パレス松風
 申込/パレス松風  フリーダイヤル 0120-28-1004
 問/白鷹町観光協会 ℡0238-86-0086