Yamagata旬観やまがた

2018.06.14号掲載

山形県の花として愛される紅花。今年5月には「山寺が支えた紅花文化」として、山形県では4件目となる日本遺産に認定された。7月に入ると、産地では濃い黄色の花が一面に咲き誇る美しい風景が楽しめる。

山形で紅花栽培が盛んになったのは15世紀の半ば。気候に恵まれた最上川流域は、江戸時代初期には質・量とも日本一の産地として知られた。摘み取った紅花は、高度な技術で色素を抽出、加工され、最上川から日本海を北前船で渡って上方へ運ばれた。高貴であでやかな紅の色は都で大いにもてはやされ、紅花交易は地元に富と上方文化をもたらした。

近年は、天然染料ならではの美しさに加え、その特性から化粧品や食品、雑貨への活用も注目されている。7月上旬から中旬にかけて、山形市や天童市、中山町、河北町、白鷹町で開かれる「紅花まつり」でその魅力を堪能しよう。

また、6月16日㈯の11時から、仙台の一番町四丁目商店街(仙台三越前)で、紅花まつりのPRイベントを開催。紅花のプレゼントや地域の物産を販売する産直市、山形舞子による踊りの披露など、多彩な催しで紅花をPRする。

一番町四丁目商店街でのイベントや、今回紙面で紹介している紅花まつりの会場を巡るスタンプラリーも行う。スタンプの台紙は、紅花の情報が掲載されているガイドブック「紅花MAP」についており、16日の仙台のイベント会場のほか、15日㈮から宮城県内の一部の道の駅や高速道路のSA・PA、仙台圏にある山形銀行、荘内銀行、きらやか銀行の各支店で入手できる。紅花MAPを片手にまつりの会場を巡ってみよう。

 青空を背景に鮮やかな黄色の花を咲かせる紅花

紅花をとことん楽しみたいなら、山形市で6月23日㈯〜7月22日㈰に開催される「べに街道キャンペーン」を訪ねてみよう。ぶらり街歩きを楽しみながら、紅花を使った体験やグルメ、ショッピングなどで、紅花の魅力を発見できる。

 

「紅花御膳」を提供するホテルメトロポリタン山形の「最上亭」
紅花すき月山和紙とLEDライトで作るテント型ライト

産地ならでは
多彩なメニュー

食で楽しむ紅花

山形では古くからなじみの食材でもあった紅花。鮮やかな花弁の色や、古来女性の体調を整える漢方として利用された薬効を生かし、さまざまな料理に用いられてきた。最近では、抗酸化作用や生活習慣病予防に関する研究が進み、「美容と健康にいい」と注目が集まっている。食材としての活用もバラエティー豊かになってきた。

普段お目にかかれない、産地ならではの紅花料理を、和・洋・中・スイーツと多彩に味わえるのが、「食で楽しむ紅花」だ。期間中、キャンペーン参加施設で、紅花にちなんだ特別メニューを味わえる。

ホテルメトロポリタン山形の「最上亭」では「紅花御膳」(3500円)を提供。紅花若菜を使用した小鉢、揚げ物、紅花の入った押しずしなど、食材としての紅花を存分に味わえる。おいしいだけでなく、目に楽しく体も喜ぶ紅花グルメ、食べ歩きを楽しんでみては。

■食で楽しむ紅花
 期間/7月22日㈰まで
 会場/山形市内のキャンペーン参加施設
 問/ホテルメトロポリタン山形
   ℡023-628-1111



紅花を使ったコサージュ作りも体験
企画展示会場の紅の蔵。あでやかな紅花が敷地内を彩る

紅花商人の暮らし
今に伝える展示

紅花展

濃い黄色の花弁から、ほんのわずかに抽出されるあでやかな紅の色素。貴重な一滴一滴を大切に、伝統の技で染め上げる紅花染めは、独特の優しい風合いが特長だ。キャンペーン期間中に開かれる紅花関連イベントでは、紅花コサージュ作りや紅花すき和紙のテント型ライト作りなどの体験ができる。

「紅の蔵・街なか情報館」では、企画展示「紅花展」を開催。紅花商人の長谷川家に伝わる「紅花図屏風」や、当時の商売道具、紅花を使用した玉虫色の口紅や染め物、パンフラワーでできた紅花などを展示する。入場無料。かわいらしい紅花グッズを販売するショップも併設する。

■企画展示「紅花展」
 日時/7月22日㈰までの
    10:00~18:00
 会場・問/紅の蔵・街なか情報館
      (山形市十日町2-1-8)
      ℡023-679-5101

 


国内の紅花生産のシェア7割を誇る紅花生産量日本一の町・白鷹町。夏の到来とともに町のあちこちが黄色に染まる。「日本の紅(あか)をつくる町」をキャッチフレーズに、今年も多彩なイベントを開催。紅花を見て、触れて、魅力を味わおう。


山形舞子の演舞も披露される
切り花のプレゼントは毎年好評

グルメや体験など
さまざまな催し

白鷹紅花まつり

夏の訪れとともに白鷹町では紅花が咲き誇り、各地で紅花摘みや紅餅づくりが行われる。

白鷹の紅花を多彩に楽しめる「第24回白鷹紅花まつり」が、7月14日㈯・15日㈰に滝野交流館などを会場に開催される。今年は、紅花を活用して開発された「シラタカレッド商品」の展示販売が行われる。その他、貴重な紅花先染め振袖の展示や紅花摘み体験、紅点(さ)し体験、フラワーアレンジメントのワークショップなど、盛りだくさんの内容となっている。

まつりの各会場では、白鷹町指定無形文化財の高玉芝居(高栄会)による演舞をはじめ、山形舞子の演舞・撮影会、地元保育園児による「おどる!シラタカレッドダンス」の披露、カフラオハワイ山形のフラダンスなどが行われ、多彩にまつりを盛り上げる。

また、各会場の売店では、紅花の切り花や地元で取れた新鮮野菜などが販売される他、メイン会場となる滝野交流館ではアユの塩焼きや地元のそば打ち名人による手打ちそばも味わえる。



■第24回白鷹紅花まつり
 日時/7月14日㈯・15日㈰
    10:00~16:00
 会場/滝野交流館・萩野大日堂・十王八卦公民館ほか
 問/白鷹町観光協会
   ℡0238-86-0086


白鷹産の紅花使用
紅ランチに舌鼓

紅花colors


紅花をふんだんに使った「紅ランチ」
紅花染めなどのワークショップも開催される

夏至から11日目、その年1番最初の紅花が咲く日といわれる「半夏生」。今年は7月2日㈪が半夏生にあたり、29日㈰まで「紅花colors」が開催される。

イベント初日には、鷹野湯温泉「パレス松風」で白鷹産紅花をふんだんに使った「紅ランチ」の発表会がある。「紅ランチ」(2000円、2日前までに要予約)は、7月31日㈫まで「パレス松風」で味わえる。また、イベント期間中、荒砥駅前交流施設では、「紅花の歴史と紅花生産」と題した展示が行われる他、フラワー長井線を利用し荒砥駅で下車した人には、紅花の栽培などについて分かりやすく解説した絵本「べにばなふしぎ」のプレゼントも行う(各日先着5名まで)。

7月7日㈯、白鷹町文化交流センター「あゆーむ」では紅花染め体験や紅花の色素を活用した七夕飾りなどを作るワークショップが開催され、14日㈯には「パレス松風」で白鷹産食材を活用した「シラタカレッドディナー」も開催される(要予約)。


■紅花colors
 日時/7月2日㈪~29日㈰
 会場/荒砥駅前交流施設、白鷹町文化交流センターあゆーむ、パレス松風
 問/白鷹町観光協会
   ℡0238-86-0086