健康経営優良法人リポート

現院長が2018年に先代からクリニックを引き継いだ際、経営者として課題に感じたのは離職者の多さでした。周囲に気を遣って休みを取れない、残業を断れないといった旧態依然とした働き方が主な原因ではないかと考え、「有給休暇の完全消化」の義務化を決断。「患者さんを元気にするには、自分たちから」をモットーに、総合的な職場環境の改善を行う過程で「健康経営」を知り、導入しました。
スタッフのほとんどが女性。長く働いてもらうためには家事や出産・育児、介護などと両立しやすい環境の整備が必須と考え、有給休暇を必ず取るルールを設けました。気兼ねなく休めるように求人を強化しスタッフを増員。人件費が増えても、将来的には必要だと判断しました。
また栄養面のサポートとして、数年前まで休憩室に野菜・総菜の宅配サービスを導入。現在はそれに代わって月に数回デリバリーサービスを利用し、温かく栄養豊富な食事を提供しています。健康面では自院で実施していた定期検診を、より設備の充実した健診センターに切り替え、希望によりオプション検査の費用も負担しています。
スタッフの皆さんの笑顔が、より良い医療の提供につながっています
機会を捉えてはスタッフ一人ひとりとコミュニケーションを取っているものの、まだ十分ではないと感じています。潜在的な課題を明らかにしたり、ニーズを把握したりするため、今後は定期的な個人面談を検討していきます。
取り組みを始めてから離職者は出ておらず、求人への応募も順調。10年以上働くスタッフは「格段に働きやすくなった」と話し、リフレッシュなどを目的とする有給取得も増えました。また、健康経営優良法人の申請作業を通して、職場の課題を客観的に把握できることもメリットです。石川院長は「一人ひとりがクリニックを良くしようと本当に頑張ってくれている。健康経営によって信頼関係を生み出せた成果」と話しています。
院内の雰囲気は患者さんからも好印象
業務に追われる多忙な職場にこそ、健康経営が重要だと思います。「スタッフが生き生き働ける環境が、患者さんの元気につながる」と信じ、継続したい。患者さんから「来やすいクリニック」と感想が寄せられるなど、院内の雰囲気も良くなりました。今後は、運動を取り入れた健康増進にも取り組みたいと考えています。

院長 石川 一郎氏
2025年9月1日時点