vol.14

従業員・企業・地域に広がる
健康経営の取り組み

従業員が心身ともに健康で働ける職場づくりを企業主導で実践する「健康経営」。さまざまなメリットが明らかになり、県内でも多くの企業で導入が進んでいます。今回は地域の健康づくりを通じて健康経営をサポートする企業の取り組みをはじめ、健康経営に積極的に取り組む「健サポフレンズ」登録企業の実践例などをご紹介します。

TOPICS
第一生命保険株式会社
仙台総合支社

健康支援を通じて地域を
盛り上げる企業へ

第一生命保険株式会社 仙台総合支社

生涯設計グループ

大橋武敏さん(左)

営業推進グループ

青木裕子さん(右)

オルレイベント定着 
歩いて健康増進支援

第一生命保険仙台総合支社は、さまざまな取り組みを通じて従業員および地域の皆さまの健康増進をサポートしています。2019年からスタートしたトレッキングコース「宮城オルレ」体験イベントは、今年4月に4回目を実施。「奥松島コース」の10キロメートルを、お客さまと従業員合わせて約570名で歩きました。山桜などが咲く中、中間地点では地元のお店に協力いただいて軽食のお振る舞いも行いました。参加者の皆さまには、健康増進と地元の魅力再発見と一石二鳥のオルレを楽しんでいただきました。また、昨年11月には仙台市内のウオーキングイベントを開催し、瑞宝殿、広瀬川沿いの河川敷など約7キロメートルを散策。このコースは、仙台に長く住んでいてもゆっくり歩いたことがない、という方が意外と多く、オルレとはまた違う身近な土地の魅力を満喫していただけたようです。

オルレとウオーキングイベントは、回を重ねるにつれてお客さまに浸透し、リピート参加してくださる方も増えてきました。特にオルレについては現地自治体の皆さまとの関係性が深まり、従業員間でも活動が定着してきました。これからいろいろなコースで企画したいと考えています。春先にオルレ、秋に市内のウオーキングという形で年2回のイベントは、今後も定期的に開催していく予定です。

仙台市内のウオーキングイベントで
観光名所に立ち寄り自然と歴史を楽しむ参加者

他企業とコラボイベント 
健康セミナー開催

6月には、健康づくりを応援する「免疫力アップの食生活セミナー」を、キリンビバレッジさまと共催しました。免疫力アップにつながる食生活についての講演に加え、好評だったのが「シセイカルテ体験」です。これは、現在の姿勢を撮影した写真をAIが分析し、身体のゆがみを見える化するものです。約3分で将来の歩き方、未来の姿勢まで測定できます。リモートワークが増える中で日頃の姿勢を気にされている方が多く、撮影後、分析結果にじっくりと目を通していらっしゃいました。

また今年1月には大塚製薬さまとのコラボ企画で女性の身体に関する健康セミナーを開催しました。このように健康関連の商品を扱う他企業とタイアップしてイベントを開催するのは、仙台総合支社の特徴的な取り組みです。今後も幅広い世代の方々に参加していただけるよう、工夫して継続していきます。

キリンビバレッジさまとタイアップし開催した
「免疫力アップの食生活セミナー」の様子

歩数アップチャレンジ参加で
社内の健康意識も強化

16年に宮城県と、地域社会の活性化と県民へのサービス向上を目的とした包括連携協定を締結して、間もなく6年になります。県の健康課題の一つである「メタボ解消」に向けた取り組み「歩数アップチャレンジ」には、これまで協賛企業として賞品の提供を行っておりましたが、今年は支社内でもチームを作ってエントリーする予定です。

県と仙台市とで、がん啓発及びがん検診受診率向上に向けた協定も締結しており、国民健康保険の方への健康診断の推進や、がん検診のオプションなどについても、日々の活動の中でお声掛けしております。また、昨年11月の仙台市内ウオーキングイベントの際は、アフラックさま、宮城県対がん協会さまのご協力でがんについてのパネルを展示し、併せてゴールドリボン・ネットワークさまへの募金活動も実施しました。

地域の中で選ばれる企業として根付くためにも、従業員ともども健康への意識を高め、地域の皆さまの健康づくりのお役に立てるよう活動していきます。

昨秋ウオーキングイベントの受付で行った
小児がんについての啓発活動

第一生命保険株式会社 
仙台総合支社

〒980-8708 宮城県仙台市青葉区国分町3-1-1 仙台第一生命ビル 5F 
TEL:022-227-2521

健康経営を進める「健サポフレンズ」の取り組み

優良法人認定取得後を視野に
社内の健康意識浸透を目指す

株式会社チームクリエーション 
代表取締役 大野 哲宜さん 
専務取締役 伊藤 乃梨子さん

代表が健診に引っかかったことを機に会社として健康経営への関心を持ち、昨年全員が健康経営アドバイザー資格を取りました。夜型の生活から朝型へシフトしたり、スマホアプリを使って歩くようになったり、従業員の意識の変化を実感しています。事業の中心が企業のメンタルヘルスサポートなので、社内の取り組みもそこに重点を置いています。一例としては、コミュニケーションをしっかり取れる環境づくりのため、雑談、確認を含めた「雑確報連相(ざっかくほうれんそう)」を合言葉に、オンライン上に情報共有の場を設けています。現在はお客さまと一緒に健康経営優良法人認定取得を目指しているところ。認定を取った後、どう活用して社内へ浸透させていくかが健康経営成功のカギと考えているので、そこまで共に取り組みながら成果を事業へ生かしていきたいです。

自社で運営するコワーキングスペースは
1on1ミーティングにも活用している

株式会社チームクリエーション

中小企業管理職のマネジメントサポートのための研修、1on1ミーティングをメインに、健康経営の促進、ストレス軽減による生産性向上を目指すオンラインメンタルヘルスサービスを提供。

宮城県仙台市太白区長町6-8-36-101

TEL.022-765-0019

15年間継続中の「心の講習」効果で
会議でのディスカッション活発化

東北黒沢建設工業株式会社 
取締役営業部部長 佐藤 浩樹さん 
事務 佐藤 紋子さん

従業員の知見を広める社内教育の一環として、さまざまな分野の外部講師を招いて講演いただく「心の講習」を、2007年から年に2回開いてきました。社外の多岐にわたる分野の話題に触れることが刺激になって、従業員がいきいきと自主的に意見を述べるようになり、会議でもディスカッションが活発になってきています。また2020年には衛生委員会を設け、同時期にストレスチェックも始めました。女性専用の休憩室やパワハラ・モラハラ・セクハラ悩み相談室を設置し、女性の働きやすい環境づくりにも取り組んでいます。現在は来年のブライト500の認定を目指しているところ。今後の課題は発信力の強化です。建設業につきものの3Kのイメージを払拭し求職者へPRするとともに、若い世代にも健康経営へ参加してもらえるような環境づくりを行っていきます。

従業員だけでなく一般参加者も募集し開催された
コロナ禍以前の「心の講習」の模様

東北黒沢建設工業株式会社

1979年創業。解体工事をはじめ、建設廃材のリサイクル、有害物質の除去工事、曳家工事など、東北6県中心に幅広く請け負う。

宮城県仙台市若林区卸町東4-4-28

TEL.022-288-5996

※取材は新型コロナウイルス感染防止対策を徹底し実施。取材終了後にマスクを外し顔写真の撮影を行いました。

2022年9月16日付 河北新報朝刊_特集紙面 Vol.14より転載

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このページの内容は河北新報に掲載された特集紙面を一部再編集してご紹介しています。
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