気がつけば7月も明日で終わり。8月を迎えます。蒸し暑さは増すばかりです。加えてCOVID-19の感染を防ぐため、STAY HOME が推奨されています。私も含めて高齢者にとって「熱中症」heatstroke の対策が不可欠な毎日です。
そこで登場するのが文明の利器「エアコン」。ただし、これは日本でしか通用しない簡略形で、英語圏ではもっぱら air conditioner(エア・コンディショナー)。略して AC、A/C と呼ぶのが一般的です。air(空気)を condition(調整)する装置を意味します。
以前は「クーラー」と言っていたという記憶があります。「蒸し暑いからクーラーつけて」といった感じで。「ひんやりとした」「涼しい」、そして「冷やす」などを意味する英語 cool に -er を付けて cooler としたものですが、英語圏で cooler と言うと、食べ物や飲み物を冷やしておくアイスボックスなどを指し、「エアコン」を意味しません。
さて、cool は最近では「かっこいい」「すてき」といった意味で用いられることが多いですが、映画などで男の子が " Cool!" と感嘆の声をあげる場合は「いいね!」「やった!」といったスラングにも相当するように思われます。
「クール」と言えば「クール・ビズ」。2005年、小泉内閣で環境大臣に就任した小池百合子・現東京都知事が「夏場の軽装による冷房節約」を目的とする「ノーネクタイ・ノージャケット」キャンペーンに一般公募の中から選んだ呼称です。「ビズ」biz は business(ビジネス)の短縮形。例えば、show-biz は「芸能界」を指します。
日頃からカタカナ語がお好きでひんしゅくを買うこともある小池女史ですが、この COOL BIZ は男性ワーカーの心を巧みにくすぐるクールな表現と言えるかもしれません。
大津幸一さん(大津イングリッシュ・スタジオ主宰)
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