川柳(12/24掲載)

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【水戸一志 選】


人の世の一期一会のあたたかさ   石巻市築山/飯田駄骨

【評】一期一会は、茶会の出会いを一度限りと思って臨む心得のことだという。一般には人の出会いと、縁の機微についていう。年代によって違うのだなと、この句を読んで思った。高齢者の年末は、出会いより別れの多さを振り返る。一期一会を悟る。


虎落笛(もがりぶえ)聞けば食べたい焼芋を   石巻市須江/田代文男

綿棒も道具のひとつ煤払い   東松島市矢本/菅原れい子

リンク待つつらかったよネゆづ王子   石巻市西山町/藤田笑子

応援は赤から青にユニフォーム   東松島市矢本/菊地和子

ご自慢の適材適所寸足らず   石巻市新館/高橋豊

会費二万九割浮かすぼったくり   石巻市蛇田/菅野勇

老いの坂一鞭入れて日々新た   石巻市不動町/新沼勝夫