コラム: 英語の諺(2)

 前々回に続き、英語の諺(ことわざ)を紹介します。

 " Better late than never. "
  遅くてもやらないよりはまし。

 どれだけ時間がかかっても、あるいはどれだけ始めるのが遅かったとしても全くやらないよりは良いだろうという意味です。私たちは「遅れること」に対していい知れぬ嫌悪感を抱きがちですが、ことに引きずられて本来の目的を見失ってはならないと思います。目標のためなら、いくら遅くなっても構わないくらいの気持ちでいることが肝要ではないかと、この諺が教えているように思えます。

 " Too many cooks spoil the broth. "
  船頭多くして船山に登る。

 直訳では「料理人が多すぎるとスープの味がだめになる」で、意見を言う人が多いと上手くいかない、ボスは2人いらないといった戒めの一句です。

 " All is well that ends well. "
  終わりよければすべてよし。

 シェークスピアの戯曲のタイトルにもなっている有名な諺です。途中で困難があっても、結果が良ければよしとしようという前向な言葉。結果が出た後だけでなく、何か物事に取り組んでいる最中にも使えます。その場合、「結果が良ければOKなのだから、今は大変だけど頑張ろう」と仲間を励ますフレーズとして使います。

 " proverb "

 「プロバーブ」は「諺」や「格言」を意味する英単語です。ラテン語の「 pro (前)」と「 vebrum (言葉)」を組み合わせた「前に言われた言葉」を意味します。口伝えで受け継がれてきた知恵や言葉に由来することを示しています。

大津幸一さん(大津イングリッシュ・スタジオ主宰)