石巻市のコミュニティーFM「ラジオ石巻」が、子どもたちに向けて先生のメッセージを届ける放送を続けている...そんな話題が3月20日の朝日新聞県内版に掲載されました。
3月16日に石巻中で行われた卒業式で3年生が歌った森山直太朗さんの「さくら」を、教職員が改めて音楽室で合唱。それを松浦佳奈アナウンサーが収録し、続いて「みんな、元気にしていますか」といった先生方による録音メッセージが加わり放送されたとのこと。
何と心温まる企画でしょう。学校が臨時休校となる中「メディアとして何か役に立つことはないか」と松浦さんをはじめ、局のスタッフが考えた末のことに違いありません。「ラジ石」のファンの一人として大きな拍手を送りたいと思います。
さて、このラジオ企画には 「文明の利器」( modern conveniences )が力を発揮。マイク、録音機、編集・放送に必要な機材など、放送局には高性能な機器が備わっていますが、今や一般の人々も持つ時代。ご存知「スマホ」( smartphone )には録音、さらにはカメラ機能も付いています。
「録音する」は英語で record ですが、これはラテン語の「 re-(再び)」+「 cor(心)」で、「再び思い浮かべる」がもともとの意味。「ラジ石」の番組では、録音した全教職員による「待ってます」という生徒への呼び掛けで終わっています。
最後に、以前から疑問に思っていることが一つ。
たて笛として親しまれている「リコーダー」も英語で recorder とつづります。「録音」とどのような関係があるのか?
古英語( Old English、5~11世紀)の record には「鳥がさえずる」という意味があり、これに由来するという説が有力ですが、確かなことは不明のようです。
大津幸一さん(大津イングリッシュ・スタジオ主宰)