【水戸 一志 選】
盆くれば住まぬ生家に灯りつく 石巻市日和が丘/千葉レイ
【評】きょうだいは皆生家を離れ、親が亡くなってからは空き家と仏壇だけが残った。普段は一番近くにいる者が防犯に時折足を運ぶ。大震災後は特に増えたようだ。お盆には一族が集まり、思い出を語り合う。結語の「灯りつく」がリアルで、胸に迫る。
餌運ぶツバメ気になる熱中症 石巻市二子/小松道男
草むしり我を忘れて日焼けする 石巻市桃生町/佐々木カヨ子
老い二人互いのいびき安堵する 東松島市矢本/斎藤勝彦
ウチは寿司あっちのテーブルラーメン派 石巻市須江/阿母礼
全人生閉じ込められたマイナンバー 石巻市渡波町/小林照子
積年の膿も論ぜず石破降ろし 石巻市蛇田/菅野勇
うなぎ顔総理ぬるぬる危機突破 石巻市不動町/新沼勝夫