【水戸 一志 選】
鶴彬まねて反戦駄句ひねる 石巻市あゆみ野/日野信吾
【評】鶴彬(つるあきら)は昭和初期に異彩を放った反戦川柳作家。大陸で戦死する兵士を詠んだ「手と足をもいだ丸太にしてかへし」の句で知られる。治安維持法違反で検挙され、29歳で獄死した。最近、鶴彬復活を感じる川柳が増えており、背筋が寒い。
生き抜いた鳴け鳴け蝉よ最期まで 石巻市前谷地/うめ
陽を浴びてひまわり黄色拡散す 石巻市三ツ股/木村タツ子
台風も同じうっかり逆走す 石巻市向陽町/大渡清
新盆のかなしみ知らぬひ孫たち 東松島市赤井/佐々木スヅ子
秋近し自慢の日焼けシャツの中 石巻市清水町/日陰のわらび
支持率もアメリカ真似て下がりつつ 石巻市向陽町/佐藤功
川柳をAI頼みじゃ味気ない 石巻市広渕/きよし