川柳(12/8掲載)

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【水戸一志 選/評】

◎喪中はがきの型通りの文面から、人の縁の濃淡を思う-。毎年十二月上旬はその時季である。大半は、ああそうかで済む。しかし、同年代の友人や世話になった先輩が逝き、その家族からのものは寂しく、つらい。順番はだれが決めるのだろうか。

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◎ 喪中はがき年毎増える寂しさよ  (石巻市不動町・新沼勝夫)

  GSOMIA隙間で北がほくそ笑む  (東松島市赤井・片岡シュウジー)

  2号機がそろり合格稼働待つ  (石巻市蛇田・鈴木醉蝶)

  謙遜の陰で自信が見え隠れ  (石巻市蛇田・梅村正司)

  夫婦仲あさの鼻唄までそろう  (東松島市矢本・菅原京子)

  いきいきと笑顔集まる百歳体操  (石巻市不動町・青沼敬次郎)

  病院へ行くのに合わせ美容院  (石巻市泉町・丹野江湖)

  お手玉に台風つめて投げてみる  (石巻市須江・市川つね子)