毎年この時期になると一つ楽しみなことがあります。アメリカのニュース雑誌TIMEが、1年の締めくくりとして恒例の" Person of the Year "(パーソン・オブ・ザ・イヤー)「今年の人」を特集に組むからです。その年に最も話題になった人物を決定するもので、わが国の「流行語大賞」「今年の漢字」と同じように、誰が選ばれるか興味津々。
以前は" Man of the Year "というタイトルでしたが、2015年のアンゲラ・メルケル( Angela Merkel )ドイツ首相などのように国際社会での女性の活躍に合わせて、1999年からは Man が Person に変わりました。また82年の The Computer(コンピュータ)など、人以外が選ばれたこともあります。
さて、各種メディアで報じられたように、今年の Person of the Year にはスウェーデンの環境活動家、グレタ・トゥンベリ( Greta Thunberg )さんが選ばれました。16歳での選出は史上最年少です。同紙によれば「地球が直面する最大の課題に対して、最大の影響力を誇る人物となった」とのこと。
TIMEの表紙には、泡立つ海辺で陽の光を浴びながらすっくと立つグレタさんの姿、そして名前の下に The Power of Youth(若者の力)と記してあります。
ご存知の通り、グレタさんが世界中に知られるようになったのは9月の気候行動サミット。気候変動に十分な対応を見せない大人たちに対して、" How dare you! "(よくもそんなことができる!)などと怒りを露わにした演説を行い、大きな話題となりました。「誰もが科学に基づいて団結する必要がある」( Unite Be hind the Science )とグレタさんは訴えます。
今年も残すところわずか。皆さん、良き年をお迎えください。 Wish you all a happy new year.
大津幸一さん(大津イングリッシュ・スタジオ主宰)