現場で働く社員の声

高藤 暁
編集局スポーツ部
高藤 暁
2022年入社

 小学2年から高校3年まで続けた野球に携わる仕事がしたいと思い、運動記者を志望して入社しました。実際にプレーしていた経験を生かし、選手の気持ちや戦術の意図についてはどこのメディアよりも詳細に書こうと努力しています。
 「なぜこの投手は捕手のサインに首を振って、直球を投げたのだろう」「なぜこの場面でバントをしたのだろう」。高校野球の試合を取材していると、多くの疑問が浮かんできます。
 それは試合を見た読者も同じ。当事者に直接真相を聞けるのは記者の特権です。読んだ人に「なるほど」とうなずいてもらえる記事にするため、選択の根拠に丁寧に迫ります。
高校野球は人間ドラマの宝庫です。この選手は野球を通して何を表現したいのか。どんなこと伝えたいのか。試合中の表情の変化や振る舞いに反応し、秘められた思いを見つけ出すことも、面白さのひとつです。
 人のドラマに敏感になり興味を持つことは、スポーツ取材に限らず、行政、経済、社会問題などを取材する上でも重要だと感じます。出会った人の数だけ物語が見つかり、それが仕事につながる。記者になればそんな毎日が待っています。

一日の動き
8:00 起床。今日は全国高校野球選手権大会(夏の甲子園)の決勝戦で、
地元の仙台育英は慶応(神奈川)と対戦する。自分も大いに緊張
10:00 甲子園球場で試合前の囲み取材。監督と主将に意気込みを聞く
12:00 3人の先輩記者と試合後の取材、執筆の役割分担を相談。原稿を
準備しつつ昼食
14:00 試合開始。試合の要点をメモしつつ観戦
16:50 試合終了。仙台育英は2―8で敗れ準優勝。閉会式後に選手たち
に取材する。じっくり聞きたいが時間が限られ、要点を絞って聞く
18:00 原稿執筆。担当は計4本で210行。原稿を書く速度と締め切り
時間を考えると余裕はなく、とにかく手を動かす
21:30 冷や汗だらけで全ての原稿を書き終える。固有名詞や数字の間違い
がないか読み合わせして確認し、デスクに送稿
22:20 大阪梅田のホテルの部屋で「熱闘甲子園」を見ながらビール。
2本目を半分残し、寝落ち

※ 肩書は取材当時のものです